それは、一瞬自分の目を疑う程の大きさだった。
オー。こんなにでかいのを見たのは久しぶりだ。
大きさもさることながら、形も実に綺麗だ。
しかし、一瞬で姿を眩ましてしっまた。
でもしっかりのその位置は目で追っている。
大きく美しいが故、隠れてもその気配を感じる。
そして、次のチャンスを待つ。

居たっ！
そこから出てくるとは思わなかった。
不意を突かれて、またもやとり逃がす。
大きいわりに、けっこう動きが速い。
あっ、また一瞬！（さっきより少し小さく感じるのは気のせいか？）
そこの影に居ることは、わかっているにもかかわらず近寄れないのが歯痒い。
そしてその決定的なチャンスが訪れた。

ヨッシャーッ！
見えたで、そこ動くな。
う～ん、ここからだと角度が悪い。
（辺りを見回す）
やはりあそこからか？！
（車を降りて全力疾走）
ヨーッシ！ここや！このポイントや！
しっかり脇閉めて。呼吸を整え。
動くなよー。
「ウオリャーッ！」

 

 

パシャッ！

『撮ったどおお～～～っ！』

実に大きくて綺麗な満月でした。
しかし、やはり携帯のカメラではその美しさまでは、撮りきれないですね。
そして思うのです。

本当に美しい物は、自然を含めて、例え遠く離れていても多くの方と共有できるもの（独り占めできないもの）が、私達にとって価値ある真の美しいものではないかと。

眠り屋　店主

text=アフター９のリラックス いとしや