先日も、ベットと共にリビングに『アートギャッベ』の納品をさせて頂きました。

お店で展示していた時には、けっこうよそ行きの顔していたギャッベも、納まるところが気に入ったのか、落ち着いた表情をして、しっくりと馴染んでいる気がしました。
これから、こちらの家族と共に暮らしながら、時間をかけて思い出という価値をずっと育んでいくことになるんでしょう。

例えば、お嬢さんが２０年後お嫁に行くとき、ホワッホワッホンワワワワ～

家族で昔の懐かしい写真を見ていて、リビングで寛ぐ家族のワンシーンに目が止まる。
そこに、一枚の絨毯がさりげなく敷かれていることに、お嬢さんが気付く。
そして今もこうして、自分達がその絨毯の上で佇んでいる。
小さい頃の自分達と若いお父さんとお母さん。
娘「へえ～、この絨毯って私がこんな小さい時からあったんだぁ～。」
毎日見ていたはずなのに、懐かしさを感じながら、絨毯の上で、手のひらを滑らせる。
時間と共に浮き出てきた鈍い艶と、踏みしめられて少しくたびれたような柔らかな風合い。
お父さんとお母さんが、自分を育てながら大切にして来た変わらない価値観に触れた気がする。
じんわり
そして、いっしょに過ごした時の中で、それが多分いつの間にか自分の中にも・・・。
なんだろう。
ふんわりとした包まれるような嬉しさが込み上げてくる。
娘「今までありがとう。私はお父さんとお母さんの娘で良かったです。また新しい家族と帰って来た時には、この絨毯の上で思い出作ろうね。」
ビィエ～～～ン。（号泣）
今回も『モノ』ではなく、『コト』を納めさせて頂きました。 

眠り屋　店主

text=アフター９のリラックス いとしや