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っと思いきや?!UPDATE. 2008.3.12

3月10日、無事納品したはずが、物事なかなかすっとはいかないものです。
実は昨年末より久留米に本社がある会社の運営するとてもいい感じの旅館のオープンのプロジェクトに参加し、眠りの部分のお手伝いをさせて頂いておりました。


その会社とは『ベストアメニティ』(今はあの「やずや、やずや」のCMでおなじみの十六雑穀米のメーカー)。
実は話はさかのぼること昨年のはじめ、『驚きの出逢い』がありました。


その時、この内田社長と2~3回お会いする中で、「来年うちも旅館をオープンするから、布団は君にお願いするよ。」って言われていたのです。
心から嬉しく思える言葉でしたが、恐縮もしました。
「うちみたいな小さな布団屋に声をかけてもらって・・・・」
それから3~4ヶ月湯布院での仕事をしていたのですが、結局うまくいきませんでした。


で、内田社長とも縁が切れたように思っていたんですが、昨年の12月21日私の携帯に内田社長から電話が、
「例の布団の件、今度打ち合わせに来てくれない?」
私「はっ?!、ハイッ!」
驚いたのと、嬉しさと、有り難さで会話もしどろもどろ。
12月25日に訪問することを約束して電話を切りました。
なんとも言えない心地良い感覚がしばらく身体をぐるぐると巡りましたが、次の瞬間本当に内田社長に申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。


湯布院での仕事、いろいろ事情はあったにせよ途中で辞め、その後一言も連絡も報告もせずにいた(申し訳なくてできなかった)自分を覚えててくれて、当てにしてくれた。
拝むような感謝の気持ちとともに、人生においての『出逢い』や『縁』の深さに感じ入る。
「よし!自分の持っているものをフルに活用して、この立ち上げにベストを尽くそう。」
即、気持ちは固まりました。
そうして、数回の打ち合わせを経て、一部間に合わないものもありますが、一応3月10日納品。
前の晩は緊張して、なかなか寝付けなかったので、その日はカクーンっと寝てしまったようです。


次の日スタッフに無事納品が終わったことを朝礼で報告し、一段落と思っていると、ベストアメニティの担当の方から「布団のサイズが小さい!」という電話。
「まさか?!」
「 え~~~っ??? 何で? (ゾーッ鳥肌) いやいや、待て待て、落ち着け、そんなはずはない。」(店の中を動物園の熊のようにウロウロ、ウロウロ。)

その日、見本でカバーに入れた布団の大きさと、入れてない布団の大きさが明らかに違うというのだ。
んっ!もしかして?
実はそのカバー、一部間に合わないカバーの代用としてリネン屋さんにお借りしたもの。
早速電話をして、確認してもらうと布団サイズよりひとまわり小さいサイズを持ち込んでいたらしい。
すぐに交換の手配をして、翌日交換に行ってもらえることになった。
「ホウッ。」
「やれやれ、でも良かったあ~。早く分かって。」
次の朝、再び担当の方から電話。
交換が終了したんだろうと電話にでてみると、今度は大き過ぎてダボダボになってるということ。
「おい、おい、勘弁してよ~。」
再びリネン屋さんに対応を依頼して、なんとかやっととりあえず必要な枚数が手配でき、本来のものが納品できるまで凌いでいけそうとのこと。
今度こそ、「ホウッ。」
でもまた何か起こるんでは?と一瞬不安が過りましたが、とにかくいろんな人のお陰でここまで来たんだ。


過去もそして未来も、悪い意味でも良い意味でも予期せぬことは起こる。
起こった事は、常に自分に何かを学ばせる経験として受け止め、今できる事にベストを尽くすのみ。
そう心の中で思うと落ち着いてきた。
納品していつも思うが、これから本当の長いおつきあいがはじまります。
どうぞ、よろしくお願いします。


旅館『ふか堀邸』のグランドオープンは4月20日の予定。
現在はプレオープンで関係者や招待のお客様に限られてます。
私が納品に行った時も、心地良い春薫る風が吹き抜ける中、庭師や大工さん達が汗を流し、厨房では若いスタッフの方々がひたむきに料理を作り、仲居係のスタッフさんが真剣に布団の扱いや眠りの大切さを、目を輝かせながら聞いてくれました。
ここはほんとうに良いエネルギーを感じます。
グランドオープンが楽しみです。


眠り屋 店主

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